第七話 はじめての合コン(その4)
家に着いた後、木村さんにメールした。
今日は料理が美味しかったし、お話も楽しかったです。ありがとうございました。もし良かったら今度の日曜日に食事に行きませんか。
その日の夜、返事が来ないか気になってなかなか寝付けなかった。
翌日になっても返事がなかった。この時になって、メールアドレスが分かっただけは何の意味もないことをようやく理解した。藁にもすがる思いで、斉藤さんに同じ内容でメールした。結局、その日は誰からもメールがなかった。
その翌日、メールが届いた。斉藤さんではなく最初にメールした木村さんだった。返事が遅れたことのお詫びと食事に行きましょう、という内容だった。
初デートが決まった瞬間だった。
(第七話 おわり)