独身アラフォー非モテ男の婚活日誌

友達なし彼女なしのアラフォー非モテ男による婚活活動日誌

第十八話 イベント婚活での出来事(その2)

ボルダリング
最初に以前から興味のあったボルダリングのイベントに参加してみた。子供の頃に、テレビで道具を使わずに絶壁の崖を登る外人を見たことがあり、その頃からやってみたいと思っていた。場所は高田馬場だった。そんな都心でボルダリングができるのか半信半疑だったが、実際のジムは普通のビルの中に天井の高い小さな体育館の様な空間があって、壁にはカラフルな変な形の石がボルトでしっかりと固定されていた。昔からスポーツは苦手でスポーツ施設とはまったく縁がなかったので、特定のスポーツのためにこれだけの施設があるということが新鮮だった。参加者が揃うとそれぞれが簡単な自己紹介をした。事前の調査では女性の年令はほとんどが30代後半、ひとりが33才、ひとりが42才だった。ぱっと見、ひとり若そうな女性がいたが喋り方がすごくおっとりしていて訛っているように聞こえたので損してると思った。あと、女性は全員ボルダリングは初めてだったが、男性参加者の内2人は経験者でマイシューズを持参していた。なんか、いきなり出遅れ感が湧いてきた。その後、着替えてジムの会員申込書を書いたり更衣室で着替えたり専用の靴を借りたりした。その専用の靴というのが、丈夫な上靴みたいなものなのだが、中国の纏足(てんそく)みたいで足が痛かった。店の人によると痛いくらいが丁度いいという話だった。
その後、参加者を集めて注意事項と進め方の説明があった。壁は何でもいいから登って良いわけではなく、同じ種類のガムテープが貼ってある石しか使ってはいけないらしい。だから、同じ壁面でも初心者コースと上級者コースが混在している。あと誰かが登っている下には入らないこと等の説明があった。なお、フロア全面に厚さ60センチくらいのソフトマットが敷き詰められていて壁から落ちても痛くない様になっていた。説明のあとは、男女でペアになってボルダリングを開始した。
とりあえず、ペアになった女性に挨拶して、一応、男の方からということで自分が身近な壁に登ることにした。壁には張り付くと、ジャングルジムの要領でなんとか登れたが、足が不安定で怖かった。足場に丁度いい石がないので出っ張りに足を引っ掛ける感じになっているのだが、その状態で手を上に伸ばそうとすると落ちそうになる。実際、一回、足が滑って落ちかけてしまった。それでも何とか落ちずに上まで登れた。その後、女性が挑戦したが途中で動けなくなってしまい、力尽きて、諦めてしまった。これって力の強さ以上に身長とか手足の長さで有利不利がだいぶ違う気がする。
他のコースもいくつか挑戦してみたが、結局、登れたのは最初のコースだけだった。女性も同じ。3,4回登った頃には腕がパンパンに張っていて握力がほとんどなくなっていた。一応、最初に登れたコースをもう一度登ってみたが、壁にしがみついただけで、動けなくなってしまった。そんな状態でペアを交代したが、その女性ももう登る力は残ってなくて、他のメンバーが登ってるのを見ながら話をしていた。
その頃にはほとんどの参加者は登るのを諦めていたが、経験者の男性2人と初心者の女性1人がまだ頑張っていた。経験者の人はともかく初心者でこれだけできるのって凄いんじゃないだろうか。ただ待っているのも暇だったので時々思い出したみたいに登ろうとしたが、とにかく握力がなくて両手でしがみつくことしかできなかった。登るには片手を離して上に手を伸ばさないとならないが、片手を離すと落ちちゃうので手が離せない。
そんなこんなで、すべての異性と組みになった頃にはみんな疲れてすっかりだれていた。そして、一箇所に集まって解散となった。腕がパンパンになって握力がほとんどなかった。
そしたら、司会の人がガラリと雰囲気というかテンションを変えて、「二次会のご案内があります!!」と話し始めた。近所の飲み屋さんを予約しているのでみんなで行きましょうとのことだった。2人の30代を含む女性の半数は「用事があるので、、、」と取って付けたような言い訳をして帰って行った。男性も2人帰ったので、女性2名、男性5名の合計7名で二次会に行くことになった。居酒屋に行く途中、ボルダリングのマイシューズを持っている人と少し話をしたが、そんなに昔からやっているのではなく始めて半年くらいという話だった。意外だったのはこのボルダリングのイベントへの参加自体、初めてではなく何度も参加しているとのこと。ボルダリングが趣味の彼女が欲しいのかも知れない。
居酒屋は和民だった。お店に着いたらイベント会社の人が料理の注文から乾杯の音頭、話題の提供までいろいろやってくれるので楽だった。ただちょっと、声が大きすぎてうるさい。
気がついたら、となりの女性と向かいの男性がいい感じで盛り上がっていた。なんか、趣味のマウンテンバイクの話をしてるらしくて全然話に加われない。もう一人の女性はおばさんだったので、気分は乗らなかったが、とりあえずウンウンと話を合わせる。一時間くらいで女性2人が帰ると言いだしたので、お開きになった。一応、司会者の提案でメール交換はした。
家に帰った後、マウンテンバイクの女性に食事行きませんかとメールしてみたが返事はなかった。まあ、ほとんど話をしていなかったし、仕方がない。
翌日の朝、全身が筋肉痛で起きるのが一苦労だった。